「日常生活の冒険」大江健三郎

もう何回読んだかなぁ。
大江健三郎の「日常生活の冒険」です。最初に読んだのは高校生の頃。今思うと、半分わかってたのかなぁ。そのあとも、何度も読んで、読むたびに人にあげてしまう文庫本です。読みたくなって、読み返すために買って、読んだら人にあげるんです。

今回は、またまたいろいろ発見があり。仕事が早く終わったので、上島珈琲で最後の50ページを読みました。読み終わって外に出ると、もう、ふらふらです。景色が遠くに見えるというか、ワイドレンズ。犀吉と鷹子のセックスがそんなものだったというのが、初めてわかって驚いた。そして、どうしてそんなことになったのか。

さまざまな登場人物のすべてが、たった一人の人間にある人格でもある気がする。人間にはいろいろな側面があるから、それをそのまま小説にしても分かりにくいけど、分割して個別の人格にするとわかりやすいんだと思う。

でも一方で、大江さんは、主人公そのままだけど、そのほかの登場人物は、ほんとは、あるときに大江さんが出会ったたった一人の人格ではなかったのかと思います。機会があれば聞いてみたいんだけど。

そして自分は、終わり方の理由とあり方がきっちりわかりました。

影響力が大きいこの作品は、お薦めできません。一人称の「私」(多分大江さん)のような人格の人以外には、かなりやばい小説だと思います。

今回は、画像なしって珍しいけど、書いときたいと思いました。

「日常生活の冒険」大江健三郎” への2件のコメント

  1. モデルは伊丹十三って話もあるよね。
    大江さんは、義理の弟だし
    mioga

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