社会主義国のキューバの首都はハバナですが、
ハバナにもいくつかの地域がります。
スペインの植民地時代を彷彿とさせる旧市街、
革命後に作られた新しい(とはいえ70年前くらい)街並みなど、
比較的狭い場所に広がります。
11月。
キューバの緯度は沖縄くらいで、
朝夕は涼しいのですが、
日中は強い日が差して、温度が上がります。
旧市街の古いホテルを出て、
新市街にアイスクリームを食べに、
自転車タクシーで出かけました。
新市街の公園に、
この夢のような、
国営のアイスクリームパーラー「Coppelia」があります。
入り口にはメニューが。
なにしろ、かわいい建物なんです。
1966年、革命後のモダニズムの建物で、
当時のカストロ政権の元、
乳製品の普及を目的に作られたんだって。
1階は吹き抜け。
ぐるりと囲んだカウンターに座ります。
キューバの通貨は、国民のためのキューバペソCUPと、
他国民のためのCUCの2種類で、
CUCはCUPの25倍の値段になります。
旅行者向けの席は隣のちょっと寂しい場所にあります。
今回はCUPを手に入れて、みんなと一緒に食べます。
階段を上がれば、2階はテーブル席で、
ゆっくり話したりするにはよさそうですが、
今回は、カウンターに席を取ります。
まずは、水。
昔はこのサンデーグラスにアイスクリームを入れていたのかも。
ちょっと欠けていて、年輪を感じます。
注文をすれば、
カウンターの中のアイスクリームケースから盛り付けてくれます。
種類は、バニラとグアバの二つ。
一つ約5円です。なんと!
隣の兄さんは、アイスクリーム5つに、
ショコラと言っていましたが、
チョコレート味の蒸しケーキをいっしょに。
そのお兄さんがショコラを分けてくれて、
さらに、サラサラの砂糖もかけて食べます。
甘くて、さわやかで、
通り抜ける風も気持ちいい。
キューバ革命は1959年。
ずいぶん昔ですが、
ハバナには当時をしのばせる建物が多く残っています。
この近代的なホテル「ハバナリブレ」は、
もともとは「ハバナヒルトン」としてアメリカの資本で完成し、
営業開始から9か月後には、革命の結果、
国営のホテルとして接収されたんですね。
そういった視点からなら、
アメリカの次期大統領の、キューバに対する態度も、
理解できるのでした。